思考の芥場

プラモ、ボードゲーム、紙芝居ゲー、アニメや本などの雑記帳

最近触れた作品まとめ 2021年10月・11月

メッセージ

言語学者と異星人のコミュニケーションを描く不思議なSF。前に読んだ星系出雲の兵站も「未知との遭遇と理解」をテーマとしたSFでしたが、こちらは戦闘等がなくより不可解な手探りコミュニケーションを楽しめます。本当に一切何もわからない状態から始まるが故の先の読めなさがよかったです。未知との遭遇というテーマは不滅。

終盤の締め方はすっごくこう...

フォレスト・ガンプ/一期一会

バック・トゥ・ザ・フューチャー」のゼメキス監督による一人の男の物語。フォレストガンプ本人はIQ80と判定されるゆるふわ少年なわけですが、彼とその周りの不器用な人物たちが織り成す物語には引き込まれるものがありました。

ちょくちょく挟まれるアメリカの歴史とともに歩んだフォレストガンプは果たしてどこへ向かうのでしょう。

9人の翻訳家

インフェルノ」発売時のエピソードから生まれたサスペンスもの。クローズドサークルの香りを漂わせつつ、ちょくちょく挟まるシーンが「何がおきたんだ!?」と目をつかんで離しません。

ゴロゴロ転がり落ちていく展開をお楽しみあれ。

Back 4 blood

延々やっていられるL4D2続編。デッキを組む楽しさと協力FPSは面白くないはずもなく。高難度のビルドについては若干固定化されつつもあるので、何とかいろいろ試してみたいところ。個人的にはショットガンリロード速度120%と、近接でガンガン変異体ひるませるやつが結構好きです。TAC14を崇めよ。

なんとかベテランまでは全部いけましたが、ナイトメアはアプデによる怯み弱体化と過疎により無理そうです。南無三。

Metro exodus

ロシア舞台のポストアポカリプス。フィルターを適宜交換しながら汚染まみれの荒野を歩くのは最高です。Falloutとまた違う雪原を彷徨うのもなかなかいいものですね。

アルチョムに仕事させすぎだろとも思いますが、思う存分雪原を歩いていこうと思います。

月姫リメイク

両ルート完走まで。同人版やらアニメ版やらはやったことがなかったわけですが、伝奇ものとして王道のシナリオで楽しく読んでおります。

アルクェイドルートもシエルルートも「自分にとっての唯一無二の存在」であることにしっかり軸足が置かれていて、恋のはじまりというか理由付けがきちんとされている丁寧なゲームに感じました。

沙耶の唄的なところから始まる恋はいいものですね。

ワールドトリガー(3期)

3期の2シーズン目がようやっと始まりました。B級ランク戦の2週目は各チーム模擬戦ならではのグリッチみたいな挙動をやりはじめていて「おいおいこんなこと書いて大丈夫なんか?」と思いつつ見ています。ワートリは関係性の作品、群像劇なのでどんなシーンでも面白い当たりがずるいですね。

創聖のアクエリオン

ノリで突っ切るロボットアニメです。前半は堕天使という一種の人間の対存在に対して投影される人間の弱み、悩みに対して1話を通して向き合うお話が続くのがコンセプトとして読み取れて面白かったです。嫉妬変性剣とか不幸最低拳とかもろもろ直球すぎて好き。

後半は自分の悩みと向き合えた人々が天使という存在とどう向き合うのか...みたいな話になると思っていましたが、ギャグセンスが高すぎて何も言えません。最終話本当にやりすぎで大好きなのでぜひ見てください。

国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の原因

「経済的、政治的な民主主義こそが人が明日を考えるインセンティブを創造させ、国家の繁栄をもたらす」というただ一つのテーマに対して全力で向き合った作品。作中その主張は一貫しており、首長以外の部分はイギリス、アメリカとスペインや古代ローマ等を対比させて論旨の補強をする、という本の構造になっています。

「ピタハン」や「昨日までの世界」で語られるように「その日暮らし」「その年暮らし」で生きている限り、明日への投資という概念は生まれない、そして明日への投資をすれば進歩できるという考え自体が人類を進歩へいざなったという考えはこの前読んだ「サピエンス全史」につながるところがあってサクサク読めました。ある程度関連した書籍を連続して読むと関連事項が多く読みやすくていいですね。考え方が偏りそうですが。

あんまり関係ないんですがここで一つ思ったことがあります。人間は長寿命化することによっても「明日を考える」ことがうまくなってきたわけですが、パラダイムシフトが人間の死によってしか起きてこなかったこの人類史、長寿命化によってそのスパンはどんどん長くなり、技術革新の頻度は下がってしまうのでは?みたいな疑問が出てきました。この辺書いてる本ないかな。